気まぐれ時々マジ

□#4
1ページ/9ページ


「敦姐…遅刻なんかしたことあらへんのに…」

「お、ついに姐さんに捨てられたか。」

「どんまい!」

アキチャとヲタが馬鹿にする。

「(あーん。)」

「んー、うままー!!……ん?」

ムクチにアーンをしてもらった千紗。

自分たちに近づいてきた3人に気付く。

「あのー、前田敦子さんいますか?」

真ん中の人物が口を開く。

「あたしたち、前田さんに憧れてるんです!」

「前田さんってすごく強いんですよねぇ?」

「あの四天王も気にし出してるって言うじゃないですかぁ!だからぁ……」

前田は眉を顰めながら3人を見る。

「ぶっ殺そうと思うんです!」

語尾にハートがつく。

だるまが何か言おうとした瞬間蹴とばされた。

「お前が前田の舎弟?弱っ!」

「おい、1年坊。」

かかって行こうとするだるまを押さえ、ヲタが前に出る。

「うちらの教室で暴れるたぁ大したどきょうだな。」

「前田にやられたヤツがなんだかなぁ。……ケンカに…敗者復活戦はねぇんだよ!」

「んだと!?3人まとめてやったろか!?」

チームホルモンは橋を床に投げつけて立ち上がる。

「その他大勢を相手にしている暇はありません。」

「帰ろ。」

ヒュンッ

三人の前を何かが通り隙ぎる。

何かが飛んでいった方を見るとその先の壁に箸が刺さっていた。

今度は飛んできた方を見る。

全員の視線は千紗に集まるが、千紗は気にせず床に投げつけられていた箸を拭いてホルモンを食べ始めた。

「…今の…千紗が?」

「いや、んなはずないって…」

チームホルモンが戸惑う中、山椒姉妹の三人は舌打ちをして出ていった。

「おい、千紗!今お前がやったのか!?」

千紗はヲタの問いに首を傾げる。

「…だよな、千紗なわけねぇよな。」

「(うんうん。)」

ムクチも頷く。

「…ふわぁ食べた食べた。じゃぁ、日向ぼっこしてこよー。」

千紗は背伸びして立ち上がると教室を後にした。




















次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ