気まぐれ時々マジ

□#4
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「危なかったー。」

屋上のフェンスの上で千紗はため息をつく。

「あの子たち、面白くないからやっちゃうところだったよ。」

「おい。」

呼ばれたので千紗は下を見下ろす。

「あ、学ラン。」

「ちょっと、話あんだけど。」

千紗は仕方なく下りる。

「話ってー?」

ヒュンッ

学ランはいきなり千紗に殴りかかる。

寸止めしようという気はなく、全力で。

ヒョイッ

千紗は軽くかわして首を傾げる。

「お前…何もんだ。」

「ちぃは普通の女子高生ですよぅ。」

学ランは鼻で笑う。

「ただの女子高生にあんなオーラ出せるかよ。」

千紗は深いため息をつく。

「実はねぇ…」

誤魔化すのを諦めたのか千紗は学ランの耳元に口を近づける。

「ヒミツっ!」

「なっ!」

学ランは千紗の方を見たが、千紗はすでに屋上からいなくなっていた。

「……タダ者じゃねぇ…もしかして…」




















教室に戻ろうとして千紗は山椒姉妹とすれ違う。

「ねぇ、あんた何者?」

みゃおが千紗に話かける。

千紗は振り向いて山椒姉妹を見る。

「答えによっては…殺すよ?」

らぶたんとまなまなは顔を見合わせて笑った。

「知りたい?」

千紗は首を傾げながら三人に近づく。

「ねぇ…知りたい?」

みゃおに顔を近づけてフッと笑う。

「先輩には敬語、コレ常識だよ?」

千紗は微笑んでいなくなった。

「…何、あいつ…」

「…見た?」

「目が…笑ってなかった…」

三人は冷や汗をかいた。




















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