俺は男なの?
□消してやるよ
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S「雅紀…あいつ…雅紀のどこ触った?」
A「……身体…ほとんど…」
唇を奪われて…
全身触られて…
なめられて…
気持ち悪かった……
S「俺…今怒りで自分がどうにかなっちゃいそうだ…アイツが…憎い……今アイツに会ったら俺何するかわからない…」
そう言う翔ちゃんの身体は小刻みに震えていて…
翔ちゃん…
S「雅紀…ほんとごーーー!?」
俺は謝ろうとした翔ちゃんの唇に自分の人差し指を当てた
A「…謝らないで?俺ね、さっきまで心ボロボロだった」
S「……っ」
A「でもね、今は翔ちゃんに会えて、触れられて嬉しいの。さっきまでの気持ち悪さなんて消えちゃうくらい」
ホントだよ?
さっきまでは思い出すだけで吐き気がして涙も出た
けど今は違う。
翔ちゃんに触れた瞬間、温かいものに変わった
でもね…
A「でも…やっぱりまだあの人に触られた所は気持ち悪さが残ってて…」
S「…まさっ…大丈夫か…?」
え?
大丈夫って?………あ。
自分の身体を見ると凄く震えていて…涙がポタポタと流れていた
A「ズッ…だから……あの人の感覚…全部翔ちゃんが消して…翔ちゃんの手で…翔ちゃんの…唇で…舌で…身体で……ズッ」
S「雅紀……」
A「翔ちゃんじゃなきゃダメなの…翔ちゃんしか消せないの…翔ちゃんじゃなきゃ……ヒック…」
俺は抑えられないくらいに全身が震えていた
唇も震えて言葉が出なくて…
そんな俺を見て翔ちゃんは
きゅっ
と優しく俺の身体を包んだ
.