俺は男なの?

□消してやるよ
6ページ/14ページ



S「雅紀…あいつ…雅紀のどこ触った?」

A「……身体…ほとんど…」



唇を奪われて…
全身触られて…
なめられて…



気持ち悪かった……



S「俺…今怒りで自分がどうにかなっちゃいそうだ…アイツが…憎い……今アイツに会ったら俺何するかわからない…」



そう言う翔ちゃんの身体は小刻みに震えていて…


翔ちゃん…


S「雅紀…ほんとごーーー!?」



俺は謝ろうとした翔ちゃんの唇に自分の人差し指を当てた



A「…謝らないで?俺ね、さっきまで心ボロボロだった」

S「……っ」

A「でもね、今は翔ちゃんに会えて、触れられて嬉しいの。さっきまでの気持ち悪さなんて消えちゃうくらい」


ホントだよ?
さっきまでは思い出すだけで吐き気がして涙も出た
けど今は違う。
翔ちゃんに触れた瞬間、温かいものに変わった


でもね…


A「でも…やっぱりまだあの人に触られた所は気持ち悪さが残ってて…」

S「…まさっ…大丈夫か…?」


え?
大丈夫って?………あ。


自分の身体を見ると凄く震えていて…涙がポタポタと流れていた


A「ズッ…だから……あの人の感覚…全部翔ちゃんが消して…翔ちゃんの手で…翔ちゃんの…唇で…舌で…身体で……ズッ」

S「雅紀……」

A「翔ちゃんじゃなきゃダメなの…翔ちゃんしか消せないの…翔ちゃんじゃなきゃ……ヒック…」


俺は抑えられないくらいに全身が震えていた

唇も震えて言葉が出なくて…



そんな俺を見て翔ちゃんは




きゅっ




と優しく俺の身体を包んだ












.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ