山風高等学校
□ 嘘?
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【Aside】
みんなと呑んでから1週間が過ぎた
あれから何度か嵐山公園に行ったけど芹沢くんとはまだ一度も会ってない
毎日行ってるのにな…
今日は月曜日
俺の今日の予定は昼まで授業、午後からは櫻井先生と初めての出張だ
S「相葉先生?今日の朝も公園行ったの?」
休み時間、櫻井先生は授業ノートをまとめながら俺に話し掛けた
A「行ったけど…ダメだった…」
N「もうやめれば?1週間行っていないんだからさ」
少し肩を落として話す俺を見てニノが俺に言った
A「まだ諦めないもん!!今日も行く!!」
諦めない…
諦めたらなにも始まらないもんっ
N「今日も行くって今日出張でしょ?」
A「終わってから行く」
N「はぁ…なんでそこまで出来ますかね…」
だって…芹沢くんはきっとまだバスケが好きだもん…
俺が戻るキッカケをつくってあげたいんだ…
S「相葉先生あんまり無理しないでね?」
A「ありがとうございます!!」
教「相葉先生?」
ニノ達とそんな話をしていると教頭が咳ばらいをしながら近付いてきた
A「はい?」
教「相葉先生があの芹沢直人をバスケ部に戻そうとしているという話を聞いたのですが」
A「はい」
教「そんなことはしなくていいです。芹沢なんて本当は退学になってもおかしくないんですから。あんな奴に構ってる暇があるならもう少し仕事に力を入れていただきたい」
…酷い
どうしてそんなことが言えるの?
退学なんてそんな軽々しく言っちゃだめだよ…
退学なんてさせないもん…
A「………芹沢くんは“あんな奴”じゃないですよ?」
教「相葉先生は芹沢に会ったことがないからそう言えるんです。まぁ、もう出席日数もギリギリですしこのまま放っておいてもそのうち退学になりますけどね」
A「教頭先生は…芹沢くんが嫌いなんですか?」
教頭は俺がそう聞くと即答で“嫌いです”と答えた
教「あんな奴、バスケ部からすぐに辞めさせなさい。芹沢みたいなのがいるからバスケ部は優勝出来ないんですよ。相葉先生も、あんな奴より仕事を優先してくださいね」
A「っ!!!!!!!!」
がしっ
俺が立ち上がろうとした時、横にいた櫻井先生に腕を掴まれた
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