05/04の日記

14:32
【消して…】
---------------

【S】

―――『助けて翔ちゃんっ』

   ーーー雅紀っ

   『やだよ、翔ちゃんっ助けて!』

   ーーー雅紀!!

   俺の雅紀に手を出すな!
   汚い手で雅紀に触れるなっ

   『翔ちゃん!!!!!』

   「やめろぉぉっ!!………ハァ…ハァ…」





―――「雅?」

   「ふぇ……」

   「ほら、大丈夫だよ。どうした?」

   「うー…ぁー」

   「寂しかったか?」

   と雅をあやしてるといきなり後ろから

   ぎゅっ

   と誰かに抱きつかれた

   あ……。





―――「翔ちゃん…ごめんなさい」

   「どうして謝るの?雅紀何か悪いことした?」

   「だって………」

   「ねぇ雅紀?抱きしめてもいい?」





【A】

―――「雅紀…ごめんっほんとごめん…」

   どうして翔ちゃんが謝るの?
   悪いのは俺でしょ?

   「雅紀は何も悪くない…全部俺が悪いんだよ…雅紀に何も言わなかった俺が…俺が雅紀にも言ってればあんな事には………」

   「違うよ…翔ちゃんは悪くないよ…悪いのは…ーーー!?」





―――「…謝らないで?俺ね、さっきまで心ボロボロだった」

   「……っ」

   「でもね、今は翔ちゃんに会えて、触れられて嬉しいの。さっきまでの気持ち悪さなんて消えちゃうくらい…」

   ホントだよ?
   さっきまでは思い出すだけで吐き気がして涙も出たけど今は違う。
   翔ちゃんに触れた瞬間、温かいものに変わった

   でもね…

   「でも…やっぱりまだあの人に触られた所は気持ち悪さが残ってて…」

   「…まさっ…大丈夫か…?」

   え?
   大丈夫って?………あ。

   自分の身体を見ると凄く震えていて…涙がポタポタと流れていた

   「………翔ちゃんじゃなきゃダメなの…翔ちゃんしか消せないの…翔ちゃんじゃなきゃ……ヒック…」

   「雅紀………」









前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ