夢日記小説

□境目
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まず始めに紹介しよっかなと思いましたが、最後のページでします。まず、読んでみてください。ではどうぞ。



はぁっ、はぁっ、はぁっ……

どれだけ走っても、どれだけ扉を開けても、景色は一切変わってはくれない。
頭の隅に残っている憎悪と悲しみが俺を追いかける。
全面茶色の部屋を駆け抜け、茶色の扉を数えきれないほど手にかけた。俺の後ろをついてくるこの黒い影から逃げたい!今は!どうにか、振り切りたい!俺を呑み込み、ここの全てが闇になる前にどうにか。

どうにか真の扉を開かなければ…

俺は走っていた。ただ、逃げたかった。逃れたかった。怖かった。死にたくなかった。ただ自分自身だけのために、俺は足を動かした。恐怖が離れなくて顔がひきつる。

扉を開け、次の部屋に移る度に、扉はまた増えてばかり。気づけば部屋一面が扉だった。
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