夢日記小説

□流るる指 天空、ウワノソラ
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「なあ恋斗」

廃墟行こうぜ、廃墟。

「…は?」
「肝試し。」
「…え?」
「お前、俺の誕生日だからなんでも付き合ってやるって言ったじゃん。あそこの廃墟に行こうぜ!!!」


ということで、俺らは今廃墟に来ている。2階に上がる階段を昇っているところだ。
この建物は木造で、かなり脆い。俺の体重で床が抜けそうだ。
俺は、こいつの好奇心が人一倍大きいのを知っている。半ば引きずられるようにして俺はここに来た。薄暗い訳でもない、冷気・霊気など感じない、妙な音もしない。
しかし俺は乗り気ではない。やっぱり…
「やっぱり、やめよう。戻ろうぜ。」
古い腐った木の独特なニオイが鼻をつく。


「なに、お前、怖いの?」

「 え ?」
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