普通の夢
□この23年間君を守りたかった後悔でいっぱいだった。
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「い゙ーー」
あー、こんなんだったらもっと早く対策をとるべきだった。
毎回毎回思うが、今まで改善されたことは一回もない。
そう、今テスト中。
しかし、なぜか先生がおれの机に、
その名も「解答予測する君(ロボット)」を置いた。
勿論、使わない訳がない。
ロボットを味方にしたおれは、ブツブツと公式を言いながらガリガリとペンを動かした。
ポツポツ…
雨が降ってきた…?
ヤバい、解答用紙が濡れる、
そう思って、おれは教科書を頭の上に乗せた。
テスト中に教科書を出して良いのか?
の前に、濡れるってどういうことかって?
…どういうことなんだ!!
なんでベランダでテストなんだよ!
しかもなに?ここ何階!?高すぎだろ!
300階とか?!
いやいやいや豪雨になってきたぞヤバいぞ
「みんなー雨だー中に避難しろ〜」
「キャーキャー」
「キャーキャー」
「ちょ、だから最初から屋内でやろうってば!←」
おれは虚しく突っ込みながら椅子から立ち上がった。
後ろに人の気配。
おれは振り向いた。
そこには、肌の焼けた体つきのいい(ゴリマッチョ)金髪の外人が居た。
おれを睨んでいた。
もちろん、知り合いではない。
奴は、おれに危害を加えますオーラを出している。
汗が流れた。
じりじりと近づいてくるのでおれはじりじりと後退した。
両腕が外壁についたころ、爆音がした。
ブロロロロロ…
タケコプ…じゃなくて、ヘリコプターだ!!
爆風に煽られ、おれは壁にはりついた。
すぐ側までやって来るあやつ。
「チッ」
おれは、一か八かそのヘリに飛び乗った。
…乗れるわけもなく、ヘリの着地部分の鉄を掴んだ。
「あっぶね!!!」
足の下は雲だ。
奴は武器をもってベランダからおれをじとりと見ている。
俺はヘリのドア付近まで移動した。
「あッ」
右手が滑って離れた。
ちょ、左手だけじゃおれの体重無理…!
「捕まれ!!!」
すると、ドアが開き、中から男が手を伸ばしてきた。
「早く乗れ!!!!!」
バッと右腕を伸ばし、男の腕を掴んでなんとかヘリに乗った。
「ふう…間に合ったな」
「あ、ありがとうございます…。」
男は、疲れた顔を笑顔にしておれを見た。
「とりあえず、ここは危険だ。地上まで降りよう。」
「は、はぁ…。…!」
こ、こいつ…さっきのおれを狙ってた奴と瓜二つじゃないか!!!
ふ…双子…?
こいつもおれを狙って…?
いや、こいつは今おれを助けてくれて…
あれこれパニクっているうちに、地上に着いた。
どこだろう。
コンクリと白い線からみて、どこかの普通自動車の駐車場らしい。
木がたくさん生えている。
「着いたぞ」
ここでおれは、おれがおれじゃなく、おれと同い年くらいの女性になっていることに気がついた。
「え…」