夢日記小説

□流るる指 外出禁止
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ちょっと喉渇いたな。
お、こんな所にコンビニが。
寄ってくか。
…でも何かおかしい。
何か変な感じがする。

マネキンが

普通、コンビニにマネキンなんて置いてないよな…?
しかもあれ、包丁じゃねぇか…?
包丁…だよな。
マネキンが包丁持ってるよー!!!


そのマネキンは、コンビニの自動ドアを挟んで2体置いてあった。
それは、包丁を持っていた。


仕方ない、怖いけど入るか…。

恋斗は恐る恐る、コンビニに入ろうとして足を一歩踏み出した。
その時、マネキンが動いた。
包丁を突き出して、こちらを刺そうとしている。

「!?」
やっべ何このマネキン!キモッ!

恋斗はダッシュでコンビニの中に入った。
「ふぅ〜。…何なんだアレ」

ここに来た目的を思いだし、美味しそうな飲み物を探す。

「あっ…あのおねーさん美人…」

すれ違ったのは美人な女性。
可愛い犬(たしかダックスフントだった)を抱いている。

「可愛いワンちゃんですね」
「そう?ありがとう…」

女性が意味ありげに振り向いた。
なんとその犬には頭が3つあるではないか!

「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

恋斗は全速力でコンビニを出た。
しかし、そこにはマネキンがいた。
マネキンは、足を引っかける縄を持っていた。
恋斗はそれに引っ掛かって倒れた。

「い゛ッ」

「い゛ッだぁ…!!!」

「ってぇ…ッ 足引っ掛けるとか…」

「!!!」





「うそ…」




確かにオレはコンビニを出た。
足に縄が引っ掛かって倒れた。
道路のコンクリに顔面直撃したはずだ。

コンビニから出たはずなのに――




何でまたコンビニの中に居るんだ!?

ワンッワンワンッ
「コンニチハボウヤ…マタ会ッタワネ…」


「…―ッッ!!!!!」




とうとうオレはコンビニから出られなかった。自動ドアをくぐるとコンビニの中央に戻っているのだ。


恋斗の顔は、青白くなっていくばかりだった。

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