普通の夢

□2013年初夢
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最初は鼠の話。舞台は百年くらい前のロンドン(多分)。
鼠かどうかはわからないけど、鼠っぽい、小さいちょこまか動く生物。人間の言葉を話す。良い奴。不潔ではない。そこらへんが普通の鼠とは違う。

もう1人、魔女。鷲鼻のおばあちゃん。いかにも悪そうな奴。箒ではなく何故かサンタの空飛ぶソリに乗っている。
鼠を殺そうとしていた。

魔女は鼠を追いかけていた。
けれど、どう考えたって、魔法か何かを使わない限り、ソリに乗ったままでは、すばしっこい鼠を捕まえられる訳がない。
魔女は鼠を捕まえられないことに悔しがっているが、鼠を追いかけるのをやめようとはしない。

鼠はそろそろ魔女がウザくなってきて、魔女を上手く騙して自分が死んだと思わせる事にした。あらかじめ用意しておいた逃げ道、煙突、協力者。
鼠は、魔女が自分を見失わないようなスピードで逃げ道を走り、まるで追いつめられたかのように煙突へ上り、入ろうとした。
魔女は、その煙突の下には、水の入った鍋が火にかけられているのを知っていた。
「ほれ!早く中に落ちないと捕まえてしまうぞい!」
「わー!!」

ぴゅ〜…ボチャン
バシャバシャバシャ…

しかし、その鍋には協力者によって魔法がかけられていて、熱くない。
魔女が煙突から鼠の様子をうかがっている。
鼠は、あたかも熱湯の中で溺れたように振る舞った。それから、死んだフリをした。

「しめしめ。どうやら死んだようだな。クックックッ…。運の尽きた奴め。」
そう言って、魔女は去った。

「ふぅ〜助かったよ。ありがとう。」
「いや、お安いご用さ。」

そうして鼠は助かったとさ。
めでたしめでたし。
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