夢日記小説
□流るる指 没我
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その階段は、幅が広かったり狭かったりする。壁はコンクリ。階段は、その階ごとに違った。コンクリだったり、木だったり、カーペットが敷いてあったりと様々だった。どちらにせよそんなことはオレにとって重要じゃなかった。早くこの階段から抜け出たかった。本当、いつになったら平地にたどり着くのか。走って階段を降りてみた。次の階段の扉にぶつかる。ただ息が切れるだけだった。
「ハァハァッち…ちくしょう…ッ!!」
何なんだ。オレに何をさせたいんだ。何を求めてるんだ。オレは、どうすれば…
…どうしようもない。それしか考えられない。方法なんて、知らないし。
怖い。
背筋に冷たい風があたる。さっきから、オレは何かに追われるように階段を降りていくだけだ。
「もう…いいだろ…ッ」
オレをここから解放してくれッ!!!
バンッ