夢日記小説
□流るる指 天空、ウワノソラ
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「なんだよ、お前、怖いのか??」
「!」
こいつの言葉で、一気に意識が元に戻った。
「恋斗?」
「…いや、何でもない。行こう。」
「そうこなくっちゃ!」
「おい、そこの部屋、入ってみようぜ!」
「なんか書斎っぽいな。」
「お前、確認してこいよ!」
「えっ!行かねーよ!」
「なんだビビりだなぁ。じゃあ俺見てくっから、ここで待ってろよ。」
「行くのか?!」
「なんだ、今度は1人が怖いか?」
「いや、そうじゃないけど…俺待ってるからさっさと行ってこいよ。」
「ああ。」
別に怖いわけじゃない。嫌なわけじゃない。
ただ、「1人」というのが頭に残ったんだ。
「ヒトリ、か。」
ガラガラガラガッ!!
「うあああああああ!!!!!」
あいつの声だっ!
「どうしたッ?!」
俺は急いで書斎の中のあいつを探した。
見ると、この部屋は、本がギッチリ詰まった2mくらいの本棚だけの部屋だ。本棚が…動いている。勝手に。