第2書庫

□召集令状
1ページ/2ページ

 エルリック兄弟が『賢者の石』を探して南部の町に滞在している時、何処で情報を手に入れたのか東方司令部の司令官であるロイより突如、連絡がエドワードにあった。



1.召集令状



 「はぁ!? 今から戻れってどういうことだよ! 今、オレたちが何処にいるかわかって言ってるのか!!」
エドワードはロイの突然の言葉に不快の声を露にした。
 「君の気持ちもわかるがこちらも仕事なのでね・・・ 早急に戻って来てくれ、これは命令だ」
 「・・・・・・・・・」
ロイの有無を言わせない雰囲気にエドワードは言葉を出せずにいた。
 「鋼の、聞いているのかね?」
ロイは不審に思いエドワードに声を掛けた。
 「えっ―― あぁ、わかったよ!戻ればいいんだろ!!」
慌ててそう返事をするとエドワードはそのまま勢いよく電話を切り、アルフォンスの元へ戻るとイーストシティへ向かう為、列車に乗り込んだ。


それからエドワードとアルフォンスがイーストシティに着いたのは三日後だった。
エドワードはすぐに司令部へ向かう為、アルフォンスとは別行動を取ることとなった。


 ―東方司令部。ロイ・マスタング大佐の執務室―
 「大佐〜来てやったぜ」
 「鋼の・・・・・・ 入る時ぐらいノックをしたまえ」
ロイはエドワードの相変わらずの態度に呆れた様子を見せた。一方、エドワードは突然の命令に不機嫌さを隠さずロイを睨んだ。
 「そんなことはどうでもいいだろ。こっちはわざわざ研究中断して来たんだ」
 「すまなかったと思っているよ。私も君を呼びたくなかったんだが上からの命令でね・・・これを――」
そう言うとロイは一枚の紙をエドワードに渡した。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ