第2書庫

□2.鋼VS焔・・・?
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 「・・・兄さん」

 「だ−−ッ!わかったよ!話せばいいんだろッ!!」

アルフォンスの問いに耐え切れなくなったエドワードはガバッとベッドから起き上がると降参とばかりに叫んだ。
そんなエドワードの行動にアルフォンスは内心、何で自分の話したくない事はこうなるのかなぁと呆れてしまったのは言うまでもない。

 「・・・・・・するから・・・」

 「え・・・?兄さんよく聞こえないんだけど・・・」

赤面して意を決して言ったであろうエドワードの言葉はあまりにも小さな声であった為、アルフォンスは聞き取れず再度聞き返しエドワードは真っ赤な顔を更に耳まで染め答えた。

 「・・・だから、大佐が優しくするからどんな顔して会ったらいいのかわかんねーんだよ!!」

あ〜・・・そうなんだぁ・・・へぇ〜と思いながらアルフォンスは何でそんな事でこの兄は悩むのかなと思いふとある事に気付いた。

 「・・・要するに大佐が好きって事だね」

 「すっ・・・すっ!?」

エドワードはアルフォンスの言葉に赤面し、アルフォンスは内心『わかりやすいなぁ』と思いながら『あ〜・・・』やら『う〜っ・・・』など一人呻いている自分の兄に言葉を続けた。

 「取り敢えず、兄さんの気持ちはわかった。でも、いかない事には旅が続けられないよ」

 「・・・・・・」

諭すようにアルフォンスが告げるが、やはり行きたくないのかエドワードは無言で目を逸らした。
これにはアルフォンスも呆れて出ないはずの溜め息が出そうな気がしてきた。

 「・・・兄さん。・・・取り敢えず、兄さんはそこに居て。話しても埒が明かないし」

 「ア・・・アル?」

アルフォンスの言葉にエドワードは戸惑い、そんなエドワードを気にする事なくアルフォンスは部屋を出て行ったのだった。



 『はい、司令室リザ・ホークアイ中尉です。あら、久しぶりね』

 「お久しぶりです。ホークアイ中尉」

エドワードを部屋に残したアルフォンスは取り敢えず、この状況をどうにかする為、姉のように慕っているホークアイに相談しようと東方司令部に連絡を入れる事にした。

 『ごめんなさいね。大佐が・・・』

ホークアイは自分の上司であるロイの行動を詫びた。
そんな、ホークアイの言葉にアルフォンスは慌てて遮った。

 「いえ、兄さんが報告してないのが悪いんですから謝らないで下さい」

 『その事なんだけどエドワード君、きちんと司令部には連絡入れていたんだけど大佐に繋いでいなかったのよ。それが大佐は気に入らなかったみたいなのよ』

ホークアイは事の真相をアルフォンスに呆れながら伝えた。
一方、真相を聞かされたアルフォンスは一瞬、言葉に詰まった。
え〜と・・・そういえば兄は確かに連絡を入れていたと言っていたなぁ。
うん、嘘は言ってなかったんだね。
とアルフォンスはちょっと現実逃避をしてみた。
だが会話の相手はホークアイ。
逃避が出来るわけもなくロイの行動にぽつりと本音が出てしまった。
それはつまり・・・

 「あの・・・嫉妬?・・・ですか?」

 『無自覚のね・・・』

アルフォンスの戸惑いの言葉にホークアイは毒づいた。
そのホークアイの言葉にアルフォンスは苦笑いをしながらエドワードの件をホークアイに話た。

 『じゃあ、エドワード君はあの日の事を気にしているのね』

 「はい」

ホークアイはアルフォンスの言葉に確認を取ると言葉を続けた。

 『取り敢えず、直接エドワード君から話を聞きたいし、一度こちらに戻って来てくれないかしら?』

 「わかりました。どのみち、口座が停止されている以上そちらに伺わないと旅は続けられませんから兄さんを無理矢理引っ張って連れて来ます」






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