short

□寝顔の君が可愛くて。
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「今日の特訓は終了。」

え、もう終了?そう思ったのは俺だけらしく気が付くと空一面黒が覆っていた。
エイリア学園に勝つにはもっともっと力をつけなきゃいけない。俺にも焦りが出てくる。
でも、そんな中これからキャラバンのみんなでリカのお店にお好み焼きを食べに行こうということになったらしく俺も円堂に引っ張られリカの店へ。
着いた矢先に

「あら?吹雪くんがいないわ。」

と瞳子監督が小さく呟く。俺はそれを聞き逃さず、え?いないんですか?と聞き返し、辺りを見渡す。

「風丸くん、ちょっと探してきてもらえる?」

もちろん俺は、

「はい、わかりました。」

と返し、吹雪を探す。吹雪は散々練習をし疲れていたみたいだし、キャラバンで寝ているのだろうと俺は考え、古株さんからキーを貰いキャラバン中へ。

行ってみると案の定。吹雪は先程座っていた席にコロンと横たわっている。傍に近づいてみるとすぅすぅと寝息が聞こえてくる。もう少し寝かせてやろうと思い俺は吹雪の頭の横の辺りに腰を落とす。にしても、吹雪の寝顔は天使みたいだ。いや、実際、天使なんて見たことないが俺の想像では今の吹雪のように涼しく、子供のようなもの。まさにそれは可愛いの一言しか出てこないほど。
そんな彼の顔を見てみると、まつげ長いなとか、同じ年に見えないくらい小さくて抱きしめたいとさえ考えてしまうほど。
俺は我慢できず、吹雪の髪をそっと撫でる。サラサラだ。そう思った直後吹雪の目が開いた。その事に気付かず

「好き...」

と呟いてしまった俺がいた。吹雪が起きたことに気が付いたのは言った後の事で、吹雪とバッチリ目が合った。

「あれ?...ふ、ぶき//いつから?」

なんて聞くと彼は冷静に

「うーん...さっき?具体的に言うなら、好き、の辺りからかな?」

と答える。そこからってことは...って今じゃないか!!!なんてタイミングの悪い...。考えていると顔に段々熱が籠ってきてあわあわと挙動不審になる。そんな俺の姿を見てか、フフッと笑いだし、

「僕もだよ?」

と言われる。
え?な、何が?と頭がパニック状態の俺を吹雪は優しく抱擁し、耳元で

「僕も風丸くんのことすーきッ」

と可愛らしく言われた。

「す、好き?」

と無意識に聞き返すと彼は優しくうん、と返し抱きしめていた力を強める。俺も抱き返し、どちらともなくキスをした。
嬉しかった、よかった、両想い...考えもしなかった展開。急に眠気が俺たちを誘う。

しばらくして古株さんと瞳子監督が合鍵でドアを開ける音が。そんなことにも気付かず

─俺は吹雪に支えられ
  吹雪は俺を支えるように─

2人寝ていて、古株さんは、はぁーとため息を吐き、瞳子監督は呆れながら俺たちに毛布を掛けた。

翌日、メンバーのみんなに冷やかされたのは言うまでもない。

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