□どーってことないよ
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チュンチュンチュン

小鳥たちの囀りが朝を告げる。
私の部屋にはいつもと違う温かさがある…2年間イギリスに行っていた双子の兄、圭人が昨日いきなり帰ってきて私のクラスに転校してきた。

いつものように目が覚めると、2段ベッドの上から寝息が聞こえる。もう1人じゃないんだと思うとなんだかほっとする。

『圭人、朝だよ。』

上のベッドへ登って圭人を起こす。
圭人は寝起きが良い方だから割とすぐ起きてくれる。涼介と大違いw
ちなみに、私たちの部屋は…そうだなぁ…ジ〇リ「耳をす〇せば」の主人公の部屋みたいな感じかな。
うん。我ながらわかりやすい説明。

「にな。朝からなにブツブツ言ってるの?(笑)」

『へ?あ、なんでもないよっ』

「そう?なら良いんだ。になが壊れたかと思った(笑)」

…………圭人。それ何気に傷つくよ(笑)
てか声に出てたんだっ…恥ずかしい…

『じ、じゃあみんな起こしてくるね!』

慌てて部屋を出ようとしたら圭人に呼び止められた。

「あ、あのさ、今日学校一緒に行っても良い?」

なにを言い出すと思ったら…。顔赤らめてかわいいんだから♪

『もちろん。じゃあ下でね☆』

圭人に手を振って部屋をでた。
今日もまたみんな起こすのかぁ……
めんど〜…



無事にみんな起こして後は涼介。
喧嘩したら面倒だからがんばろ。

『涼介〜〜〜起きろ〜』




部屋のドアを開けたらそこには……

「あ、にな。おはよ」

なんとなんと…涼介が…起きていた…
あまりにも珍しいことに私は呆然と立っていることしかできない…。

「おいにな、どうしたんだよ。
ぼーっとしちゃってさ。下行こうぜ」

『!?』

急に涼介が顔をのぞき込んできたもんだからびっくりして顔が赤くなってしまった。…それはもう林檎みたいに。

「はは。にな顔まっか。かーわいい」

違う………いつもの涼介じゃない…
どうしたのよ涼介〜〜〜〜。




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