□どーってことないよ
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その後、朝食の食卓についても涼介の不可解な行動のせいでぼーっとしていた。

「になちゃん…全然食べてないよ?具合でも悪いの?」

隣でご飯を食べていた裕翔に心配されちゃった。とりあえず、私は元気です。

『え?ち、違うよ。なんでもない。
あ、やばっもうこんな時間。圭人、学校行こ。』

涼介の話題をなんとなくさけたくて、話をそらして私と圭人は学校に行った。
でもその途中やっぱり圭人に問い詰められた。

「朝、なんかあったんでしょ?涼介の部屋で…」

…さすが双子。やっぱり圭人にはお見通しかぁ…。

『…うん。実は…』

朝の出来事を話すと、圭人は「ぷっ」と吹き出してケラケラ笑い出した。
…ていうか爆笑?

『ちょっ笑わないでよ!!涼介がそんな事するなんてあり得ないでしょ!!』

ちょっと圭人さん、お腹抱えて笑いすぎです…。

「はははっご、ごめん。だって涼介のツンデレがおかしくてっ」

涼介がツンデレ?まさかー。
いつも喧嘩ばっかりの生意気野郎がツンデレなんて…ないない。
きっとあれは血迷ったんだよ(笑)
うん。きっとそう!







《ガラッ》

『おはよー』

「グーモーニン」

学校に着いて教室に入ると、なんかいつもと雰囲気が違うような気がした。
…なんか冷たい視線を感じるような…
そんなとき、女子の中心的存在の松田さんが私のところに来た。

「ねぇー薮さん、ちょっといいかなぁ?」

来たよ来たよ…。圭人の前ではぶりっ子しちゃって…知ってるよ。松田さん、男子にはすごく良い顔して、気に入らない女子にはいじめが待ってる。
私もそうなるのかな…
行きたくないけど、目が「来なきゃどうなるかわかるよね」みたいな目してるもん……。

『う、うん。…圭人、ちょっと行ってくるからね』

「…OK」

あきらか圭人もなんか不安そうな目してるけど、でも心配させたくなかったし、できるだけいつもの感じで圭人には言ってみたけど…


松田さんの後ろを歩いて着いたのは校舎の裏。うわぁ…校舎裏とかお約束…
そこには5人くらいの女子…みんな同じクラスで、松田さんのグループの人たち。あー…もう…私なにしたって言うのよーー!!!




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