短編小説

□もやもや
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なんだか最近胃の辺りがムカムカする…
いや、イライラ?
ん、モヤモヤっていうやつか?
とにかく、変な感じ…


―もやもや


なんか変なもん食ったかな?
けど今月は飯は食えたほうだから、あり得ない。
それにずっとじゃない。
時々すごくモヤモヤする感じだ。

「…俺も年かなー。」

って呟いてたら

「何言ってるアルか、今さらネ。
自分の枕匂い嗅いでみろヨ!オッサン臭いから。」

「まだ臭くねーよ!
俺デリケートなんだから、言わないでくれる?
臭くても言わないでくれる?
結構地味に傷つくんだよ、コレ。」

はぁー、まるで分かっちゃいないよ。
これくらいの年になるとデリケートだから。


「ふんっ、別にどうでもいいアル。
私これから新八と約束あるから、出かけるネ。
銀ちゃんはお留守番アル〜。」

「あぁ、行ってこい…
ん、新八?
…え、ちょっ…!!」

―バタンッ


「あー…やっぱモヤモヤするわー。
てか、なんで新八なんだよ。俺は?俺じゃダメなんですかー?
新八のくせに、くそッ!」

最近神楽がやたら出かける。しかも俺以外の誰かと一緒に。
そーいう時にモヤモヤする、胃が。胃が?
胃っていうか胸かな?
アレ?これって俗にいう…恋的な…

いやいや、ないな。
ないない!
そしたら俺ロリコンじゃん?ポリゴンだよ?

俺だっていい大人だから、常識だってあるし、法律くらいちっとは知ってる。

ダメだって。
無理だって。

このモヤモヤに気づいてしまった。
気づかない方が良かったかもなんて今さら遅い。

「はぁー、どうすっかな。
…今、年の差婚流行ってるからイケるか。イケるな。
とりあえず、今は新八と何してるか追うか。」


これから先なんて誰も分かりゃしない。

だから決めつけるなんてしなくていい。


実る恋かは分からんが、悪い虫は俺が排除してやる。

そーすれば少しはモヤモヤも消えてくれるだろう。
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