短編小説
□隠し続けた本命
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｢あぁ、ぺチャパイのあなたには出来ない格好よね。
いや、もしかして……嫉妬？？
私のこのセクシーな格好に神楽ちゃんが見惚れちゃうんじゃないかって心配してるのかしら？｣
｢ハァァァァァッ!?
神楽ちゃんの目に毒だって、言ってんだよ、察しろや！
大体ねェ…
コホンッ。
まぁいいわ。
猿飛さん、あなた銀さんに会いに来たんじゃないのかしら？
いつもなら銀さんのところに真っ先に行くじゃない。
ほら、銀さんなら万事屋にいるわよ。
私達に構ってないで、さっさと行きなさいよ。
さっ、神楽ちゃん。
メス豚なんか放っておいて行きましょ。
時間がもったいないわ。｣
お妙は猿飛に勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
これがいつもの猿飛なら真っ先に銀時の方へと向かっていただろう。
だが今日は違った。
｢…私が好きなのは神楽ちゃんよ。
…神楽ちゃんなのよ。｣
｢｢えっ…。｣｣
それまで呆れて黙っていた神楽も思わず驚いた。
｢えっ、ど、どういうことなの？」
｢…さっちゃん、今の、本当アルか？
…銀ちゃんのことが好きだったんじゃないアルか？｣
恐る恐る聞く神楽が小動物に見えて
猿飛は密かにキュンとしていた。
｢…ずっと前から神楽ちゃんしか見えてなかったわ。
私は忍びだから…
神楽ちゃんへの気持ちを隠すのが上手くなっていたのかもしれないわね。
…な〜んてね。
驚いたかしら？｣
｢さっちゃん…。｣
｢猿飛さん…。｣
珍しく彼女がしおらしくするもんだから2人はどうすればいいのか分からなかった。
が一瞬で崩れた。