名探偵コナン短編集

□警視庁特命係
2ページ/2ページ

「へぇ〜、冠城亘ねー。見事に【か】で始まって【る】で終わってらー」

亀山は冠城の名前をホワイトボードに書き足し、感心して見つめる。右京も褒め称え、真幸に質問する。

「お見事です。真幸さん、いつから気付いてたんですか?」

『んー?あのね、神戸さんが来たあたりー。ん、これ美味しいっ!』

真幸は、右京の質問に答えながら冠城が持って来た菓子折りを空けて食べていた・・・。

「それは、どうも。で、君は?」

『ん。行平真幸。中2』

「行平ね・・・。君ね、親は何処に?」

『親は今海外。従兄姉達と一緒に住んでます』

「・・・・・わかった。その従兄姉達は?」

『働いてるよ?警察庁でね。訳あって部署は言えない』

「じゃ、何で此処にいる?」

「そこまでですよ、冠城君」

「まぁ、簡単に言えば、俺の同期が警察庁の奴で、真幸ちゃんは其奴の従兄妹。奴は今、上に報告中」

『そう言う事。ね、神戸さんは?』

「非番」

『あら、残念・・・』

「じゃあ、俺らが慰めてやるよ。お嬢さん?」

真幸が残念がっていると、意地悪そうな声が・・・。


「喜べ、お嬢さん。抱っこしてやるから」

『結構って、うわぁ!?』

「伊丹っ!!芹沢も勝手に真幸ちゃんの頭をなでるなっ!!」

有無を言わずに、伊丹刑事に抱き上げられる真幸。芹沢が彼女の頭を撫でる。呆気にとられている冠城。
「伊丹、真幸ちゃん返せっ!」

真幸を伊丹から奪い、彼女を挟んでいがみ合う亀山。なんともシュールだ。

「お前ら、本当いがみ合う程、仲良いよな。羨ましいぜ!」

いがみ合っていると、報告を終えた夏樹が戻ってきた。 冠城の存在に気づき、自己紹介を済ませる。

「「仲良くなんかねーよっ!!」」

「そう言う割には息ぴったりだな。なぁ、真幸?」

夏樹の言葉に顔を真っ赤にさせ、大声を出して抗議する伊丹と亀山。彼は、息ぴったりな2人に笑う真幸を連れて警察庁へと帰っていた・・・。
次の章へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ