名探偵コナン

□第3話
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「じゃ、1つ目。君達の学校は、この近く?」

「さぁね。それ言ったら当てられたもんだよ」

「それもそうか・・・。共学、進学校だし、見た目【金持ちの子が行く学校】で・・・」

『フッ【金持ちの子が行く学校】ね。世間では、そう見られてるんだ』

「違うのかい?」

 翔の【学校当て】に安室の推理ショーが始まる。安室は場所から得定しようとしたが、翔にバッサリと断られた。

 安室はヒントを言葉に出して考え込む。そこで彼が言った1つの言葉に今まで黙っていた女の子・真幸が組んだ手に顎を乗せて笑みを浮かべた。

『だってさ、【金持ちの子が行く学校】って数多くあるんですよ?』

「それは・・・」

『それに進学校だって、【帝丹】に【坏戸】、【江古田】・・・私立、都立、国立と当てはめていくには、相当骨が折れるけど?』

 真幸は笑みを浮かべたまま、答えていく。

「じゃぁ、私立、都立、国立のどれか応えて?」

『だって・・・翔、どうする?』

 しびれを切らして降参だという風に肩をすくめた安室。彼女は、ゆるゆると首を振り隣にいた翔に話を振った。

「はぁ・・・【国立】だよ」

「国立・・・東都大学とか・・・?」

『・・・梓さん、正解です』

 翔は、つまらなさそうにグラスの中の氷をストローで突きながら答えた。安室の隣でお皿を拭いていた梓も【学校当て】に参加していたらしく、考えていた。

 そしてしばらく考えていたかと思うと【東都大学】と漏らす。その言葉に真幸は正解っと言った。

「「えっ!?」」

『東都大学付属中等科の2年生です』

「本当?エ、エリート校だ・・・」

『そうなんですか・・・?』

「(東都大学・・・あの沖矢昴も・・・)」

「す、すごいわねっ!!ねっ、安室さん?・・・」

「(調べてるみか・・・・それに【行平】・・・この女の子、もしかしたら・・・?)」

 安室は、東都大学と聴いて沖矢昴を思い浮かべ、さらに梓と楽しく話す真幸をちらりと見て自分と同じ部署にいる男性を思い浮かべた。

「安室さん?・・・あ・む・ろ・さ・んっ!!」

「えっ?ちょっ、何ですか、梓さん・・・?」
 
 考えて混んでいて梓の声に反応しない安室に対し、梓は大きな声で彼の名を呼んだ。

 安室は梓の声にびっくりして我に帰る。彼女が自分の顔を覗き込んでおり、2人の顔はくっつきそうだ。

「もー!!だから、可愛いなぁって」

「な、何がですか・・・?」

「真幸ちゃんですよ!!」

「あぁ・・・そ、そうですね」

「髪も綺麗な金髪だし、何より、その瞳・・・宝石みたい・・・」

『クス、クスッ、宝石ですか・・・。ありがとうございます。宝石と言えば、安室さんの瞳の色もサファイアみたいですね』

「サファイアね、ありがとう。そう言う君の瞳は、ピンクゴールドだね」

『ふふ・・・ありがとうございます』

 笑い合う安室と真幸。2人の笑い方は、少し似ていた・・・。
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