名探偵コナン
□第10話
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コナン達は、また走り出したコンテナの中であの2人組を捕まえるか案を出していた。コナンが携帯電話で警視庁の高木刑事に知らせ、この冷凍車を検問に引っ掛けてもらい、逮捕する。しかし、光彦以外博士の家に置いて来たらしい。光彦の携帯もさっきバッテリー切れの音が鳴ったという。
「じゃ、真幸姉ちゃんは?」
『昨日店に修理に出したところだから手元にはないの。ごめんね』
コナンの問いにそう言う真幸。
「じゃあ、仕方ない。光彦、貸してくれ」
コナンは光彦の携帯電話のバッテリー電池を取り出し、手のひらで温めた。暫くすると、使えるようなり、早速かけるもコールが鳴るだけで一向に出ない。続けて、博士の家にかけるも博士が一方的に喋るばかり。とうとう、バッテリー切れで使えなくなった。
次の策は、みんなの持ち物の中から使えそうな物で助けを求める事に、しかしながら使えそうな物といえば、光彦が持っている手帳やボールペンが妥当だが、犯人に扉の隙間から紙が見えて、自分達がいる事がバレたら反対に口を塞がれる。
「姉ちゃんの鞄の中は?」
『え?あぁ、勉強道具よ。殆ど教科書とノート、プリント類ね。あと、財布と筆記用具、電子書籍ぐらいかなぁ。これでも軽い方だけど』
元太の問いに対して、真幸は、鞄の中身を見せる。ギッシリと詰め込まれた中身を見て絶句するコナン達。
高校生である蘭の鞄の中身を思い浮かべる。蘭の方が軽いと思う反面、逆にこの鞄を人に当てると気絶させる威力はありそうだと思うコナンであった・・・。
『ねぇ、コナン君。ポアロって5丁目にあるのよね?』
「あ、うん、そうだよ・・・。あっ!」
『もうそろそろ、大尉がポアロに餌をねだりに来る時間だと思うわ。運が良ければ梓さんがいるはず』
真幸は、犯人が読んでも分からないように助けを記し、それを大尉に持たせ逃す。彼の事だからいつも通りポアロへ行くはず。そこへ梓が居れば気づいてくれると踏んだ。
コナンは、光彦が持っていたタクシーのレシートを使い、暗号を作り出して行く。大酸性を打ち消すアンモニアが含まれたかゆみ止めを使い、レシートにCORPSE(死体)という文字と冷蔵車のナンバーを浮かび上がらせ、大尉に持たせた。
真幸の読み通りポアロの近くに宅配便の車が停まる。大尉を逃す。頼みの綱は、彼のみ。再び宅配便は、彼女達を乗せて次の配達先へと走り出した・・・。