名探偵コナン
□第11話
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昴は真幸をリビングへ残し、自分は洗面所へ向かう。暫くし、変装を解いた赤井が姿を現した。彼を見た真幸は満足した様に頷いた。
『うん。そっちの方がしっくりくるわね』
「ハハ・・・美幸と同じ事を言うんだな。流石姉妹だ」
『血は繋がってはないけどね』
「でも、言い方がそっくりだ」
『それはどうも。それは私がマネしているからよ』
「そうか。変声術も習得できそうだな。試してみるか?」
『気が向いたら。それより、ママによるとお姉ちゃん、発狂してたそうよ』
「そうか・・・」
『まるで他人事ね。貴女が生きていると知って今度は気を失ってたけど。まぁ、後でちゃんと話してね。大事な恋人なんでしょう?』
「まぁな・・・。もうしばらくは、アメリカに帰りそうにない」
『はいはい・・・。伝えておくわ。じゃぁ、またね』
「あぁ・・・。しかし、君も素顔を晒さないまま生きていくのか?」
『・・・・・。あの人の仕事が終われば、ちゃんと晒すわ。終わらない限り、私達は会ってはいけないから。それがいつまで続くか分からない。1年なのか2年、もっと、5年・・・もしかしたら10年先かもしれないわ。じゃぁ、またね・・・』
真幸は話を終えると工藤邸を後にした・・・。
「終わらない限り、会えないとは・・・あまりにも残酷だ・・・降谷さん、貴方は残酷な人だ・・・」
リビングに1人佇む赤井。彼の右手には握りこぶしが作られる。赤井は顔を歪め、今はいない人に呟いた・・・。