名探偵コナン
□第14話
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「仕事振りは【皇帝】の時代を越えた。【女帝】の時代だ。まさに・・・。しかし、彼女は呼ばれるのを好ましく思っていない」
真幸達が居なくなると、窓の外を見ていた校長が身体を窓へ向けたまま、窓に映る一樹へ話しかける。
「フッ、【皇帝】とは懐かしい・・・」
一樹は校長の話に笑う。
「お前も、そう呼ばれた」
校長は、一樹に向き直る。彼の顔は、一樹と瓜二つだが、少し年を召した男性。彼の名は行平一巳。
「貴方が作った学校です。お好きなように。彼女は・・・真珠と九條幸一の義娘で【女帝】は、あながち間違いではありません。ゆくゆくは、そう呼ばれる日は遠くないとは思います。貴方も承知の上でしょう?・・・・・父上」
「あぁ、そうだった・・・。真幸は私の義孫。血を受け継いでいないのが残念だがね」
「えぇ、私も同感です。彼の【妹】である事に憤りを感じます」
一樹は、ある男の顔を思い出して、顔を歪めた。彼の頭の中には、金髪でアースブルーの瞳を持つ男が何度も浮かんでは消えた・・・。