名探偵コナン
□第16話
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「じゃ、次は私から」
幸一から父の事を聴き、一息つくと今度は真珠が口を開いた。ハッとして佇まいを直す零。
「別に緊張しなくて良いわよ。貴方の母・恵さんの事なの」
「・・・母でしたら僕が警察官になってすぐ亡くなりましたが?」
「知っているわ。恵さんの親友だったから」
「ぇ・・・?まさか、母の葬式をしてくれた知人は・・・」
「あ、それ、多分私ね。勝手にしてごめんね?恵さんの遺言だったから。でも、その指輪だけは貴方に持ってて欲しいって何度も言うもんだから、手紙で簡単に送ってしまったから・・・。無事届いたようね」
母の死後、母の知人が葬式をしたという手紙が公安になってすぐ届いた。差出人はなく、簡易に葬式をした事と指輪が同封されていた。
「貴方の事だから探すかと思ったんだけど・・・。それと、私からも・・・。成人したら貴方に渡すように言われてたの。恵さんの手紙、送っても良かったけど直接渡したかったから」
真珠は、そう言うと夫と同じように手紙を差し出した。零は、先程と同様に筆跡を確認するとポケットに仕舞った・・・。