名探偵コナン
□第16話
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話を終えると、3人は一樹のいる警視総監室へ。幸一の話によると、真幸も一緒に来たと言う。
「お、話、終わったのか?」
「えぇ。真幸ちゃん、何処にいるの?」
「ゼロに預けたが・・・居なかったら仮眠室。多分、冬華の抱き枕の餌食だな、今頃」
一樹は、3人と一緒にゼロへ。そこには、真人が書類の山と格闘していた。
「親父、お袋。話終わった?
真幸なら仮眠室。冬華の抱き枕中・・・」
案内を一樹から真人にバトンタッチ。仮眠室へ向かう。
「お〜い、真幸。生きてるか?」
『んー、何とか・・・。生死の境は、五分五分・・・』
真人が呼びかけると、1つのベッドの中から真幸の声が・・・。モゾモゾと布団から顔を出していた。
「それは、ご苦労さん。話終わったぜ?」
『あー、そう・・・。冬華ちゃんにあむぬい作ったんだけど。結果、一緒に抱き枕になった・・・」
真人が真幸を布団から引っ張り出す。真幸は、冬華の抱き枕を回避すべく何か作ったらしいが、結果は前と変わらなかったそうだ。
「「「あむぬい?」」」
真幸の【あむぬい】と言う言葉に零と真珠、幸一の声が重なる。真幸は、冬華の抱き枕になっている物を引っ張り出し、3人に見せた。
「これは・・・」
「あら、可愛い。上手く出来てるじゃない」
「顔のパーツ的に降谷君?」
それは、降谷に似たファンシーなぬいぐるみ。彼との違いは、服装で・・・。洋服にポアロと書かれたエプロンを着けていた。
「降谷じゃなくて【安室】か・・・。そっくりだな」
真人は零とあむぬいを交互に見比べる。零に至っては、赤くなった顔を必死に腕で隠していた・・・。
『冬華ちゃん、喫茶店ポアロの【安室】さんが好きなんだって』
「ほー、降谷が作ったキャラなのに?存在はしてるが」
真幸の説明に更に赤くなる零の顔を真人は、ニヤニヤと眺める。
「な、何で、見る。真人?」
「いや、【安室】は零だよなぁって思って」
「っ〜!はずっ・・・」
『ねー、冬華ちゃん?」
真幸は、冬華の身体を揺さぶり起こす。冬華は、眠たげな表情をしながらも起きた。
『私の【あむぬい】返して』
「へ?なんで・・・ 」
『本人来たから。抱き枕して寝れば?』
「「「本人・・・?」」」
真幸の本人と言う言葉に真人達親子は、声を揃える。頭の上に疑問符を浮かべる3人に対し、彼女は零に視線を向けた。
確かに零は【安室透】なのだが、潜入捜査の為のキャラクターであって、【安室透】ではない。
「だってよ、零?」
「・・・・・」
どうするっと真人は、零は投げかけるが、本人は黙ったまま真幸を見つめ続ける。どうやら思考回路がショートした模様で、真人が目の前で手を振るが効果はなかった・・・。
『仕方ない。【あむぬい】で我慢してもらおう・・・。パパ、ママ帰ろう』
再起不能になった零を見た真幸は【あむぬい】を冬華に返すと、幸一達の元へ駆け寄り抱き着き、零と真人を連れ仮眠室を出た。
その後、【あむぬい】は、暫く仮眠室に飾られていたが結句、真幸へ返された。自宅で真幸の抱き枕になった。
あまりの寝顔の可愛さに、公安組で撮影会が始まったのは、言うまでもない・・・。