小ネタ集
□六作目
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「コジロウ…、ニャース……、ジャリボーイはどこ行ったの……?」
「はっくしょい!
…えーっと、ジャリボーイは――あ、あれ?……いない!」
「ま、まさか、“見失った”ニャ?」
「「そのまさかだ!」」
ジャリボーイ一行を追っていた俺達。
さっきからなんとなく空模様が怪しいとは思ってたけど、まさか前がはっきり見えないくらいの大雨が降るなんて思わないだろ!思わないよなぁ!?
…お金を持ってない我らは傘を買う事が出来ず、ずぶ濡れのままジャリボーイ達を追うしかなかった……。
そして。“見失った”!
「はっくしょん!
…もー!なんでこんな時に限って見失うのよー!!」
「こんな時だから見失っちゃったんだよ!
とりあえず、どうする?こんな所にずっと居たら風邪引いちまうぞ?」
「にゃー……。前が見えにゃいから、雨宿り出来る場所に辿り着けるかどうか……にゃっ?まっ、街が見えたにゃぁぁぁっ!!この道を左――」
「「いぃぃやっほぅぅぅぅ!!!!」」
「に゛ゃっ!?
待つにゃ!ムサシ!コジロウ!!それは裏切りだにゃぁぁぁぁっ!」