シルバーローズ

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今日のために、準備した教室に足を踏み入れる。
妙にリアルで、気持ち悪〜い。
よく、こんなリアルお化け屋敷作れたなぁ。
感心するよ。
もうツナ達は着替えてて、準備オッケーみたい。
はぁ、気が乗らないなぁ。



「ほら、お前のはコレだとよ」
『ありがと』
「ハハハ、なんかワクワクするのなぁ」
『武が羨ましい・・・』


隼人は、ドラキュラかぁ・・・
武は・・・落ち武者??


どうでもいいけど、和洋折衷だなぁ。
どっちかに統一すればいいのに。
あれ?
ツナは??

「やっと着替えられたよ〜」
『・・・化け猫?』
「オオカミだよ!」

あぁ・・・てか、どっちでも同じじゃん。

『似合うよ、ツナ』
「棒読みー!?」


テンション高いなぁ。
あっ、リボーンちゃんはお化けのQ太郎かな?
なんつー安易な。











『ばぁ!!』
「キャーーー!!!」


はぁ。
これで何人脅かしたんだろう?
てか、メイクも本格的だよね。
誰かメイクの専門学校とか行くの?勉強中なの?


「なーんだ、お岩さんかよ」
『ギャッ!?』
「・・・色気ねぇな」
『あ、赤也くんかぁ…脅かさないでよ!!』


ビ、ビックリしたぁ。
こんな暗い中で、いきなり後ろから声かけられて驚かない女の子なんていないからね?



保健室での事・・・赤也くんは覚えてなかった。
何も聞いてこないから、私はあえて何も触れない。
もし触れて思い出したら嫌だし、なによりメンドクサイ。

ツナが、リボーンちゃんが何かしたって言ってたけど、何したんだろう?
どうでもいいけど、記憶消せるって恐ろしいな。
マフィアってすごい。



「しっかし、本格的だなぁ。バイオハザードイメージか?」
『知らないよ。赤也くんのクラスは・・・クレープだっけ?』
「そっ。てか、俺宣伝係だから色んなところで宣伝中」
『宣伝してなくない?!』
「・・・クレープ食べに行けよ」
『これが終わったらね』


たしか、もうすぐ交代時間なはず。
赤也くん、宣伝係にしたら失敗でしょ。
宣伝って称してサボりまくってるから!



「さっき叫んでたけど、どうした〜?・・・って何だ切原か!」
「おっ、山本、似合うなぁ」
「だろ?」
『山本・・・持ち場離れていいの?』
「んっ?いいんじゃね?さっき獄寺もその辺で座ってたぜ?」


・・・堂々とサボってる人もいたのか。
確かに、この中にいたら、いるだけで驚かせることもできるけどさ。
雰囲気バッチリだもんね。
私早く出たいんだけど。

ツナはちゃんと驚かしてるんだろうなぁ。


「それより、これからクレープ食いに行くのか?」
「おう!」
『いや、ちょっと待っち。まだ交代時間じゃないかりゃ!』
「ちょっとぐらい抜けても大丈夫だって!」
『さすがに・・・ツナ一人に任せるのは』
「当たり前だろーが!」
『わっ!』



び、ビックリしたぁ!!!!
し、心臓ドキドキしてるぅ!!
どうしてみんな後ろから出てくるかなぁ?
隼人のバカ!!


「十代目一人に仕事押し付ける気か!」
「なんだー?獄寺、そんな近くに居たのかよ?」
「あっ?あ、あぁ・・・それより、切原。お前一人でここに入ったのかよ」
「いや?ダチとに決まってんだろ」
「そのダチはどこ行ったんだよ?」
「そのへん居るんじゃねーの?」
『曖昧だなぁ』
「そうだ!クレープ獄寺も行くだろ?」
「話聞いてたか、野球バカ!」



一気に賑やかになったなぁ。
これじゃあ、お化け屋敷の意味ないんじゃない?
お客さん来たらどうする気よ。
てか、そろそろツナもここにきそう。


「おぉーい!そろそろ休憩時間だって!」


本当に来たし。
よかった。
これでここから出られる。
ここ暗すぎだよ!!





「お。その前にちょっといいか?」
『何?赤也くん・・』


カシャ


『ちょっ?!』
「仁王先輩に頼まれてたんだよなぁ」
『何勝手に撮ってんの?!』
「大丈夫、かわいいかわいい」
『嬉しくないから!!』


い、いきなり撮ることないじゃない!!
かわいいって、私今お岩さんのメイクだから!!
おにぃも何頼んでるのさ・・・。






  
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