†無法地帯†
□素直な身体
1ページ/2ページ
―細く華奢な身体を後ろから抱き締め、美しい金糸に顔を埋めた。
「…不知火、何をしている?」
「こうするのが一番あったけーもん」
呆れたように風間が溜息をするのが伝わる。
この俺より身長が低い風間は、腕にすっぽりと収まってしまう。
しかも此処は、鬼の頭領の屋敷。
そこの頭領を庭先で見つけ、今に至る。
「…貴様は、薄着過ぎるから悪い。寒いなら中に入るぞ」
俺の腕を振り解こうとする風間を、更に強く抱き締め耳元で囁く。
「……それを誘ってるって云うんだぜ?風間」
その瞬間、華奢な身体はピクッと反応を示し少し赤くなった顔で、横目で睨みつけた。
「不知火っ!」
「はいはい、待ちきれないのは分かったからよ。早く暖をとろうぜ?」
軽々と風間の身体を持ち上げ、いきなりの浮遊感に不知火にしがみついてしまう。
「お、可愛いな風間」
「いいから降ろせっ!!」
やっと降ろされた先に、これまた準備良く布団が敷いてあり、そこに組み敷かれてしまった。
「……不知火、貴様は俺を鬼として抱くのか?風間千景として抱くのか?」
急に言い出した事に、驚きつつもその頬に優しく触れ答える。
「…俺は風間として抱く」
まるで告白のような言葉、質問した風間が可愛い過ぎて、口づけをした。
「しらっ…んっ…」
貪るように舌を絡め合い、徐々に着物を脱がしていく。
両脚を開かせ、そこに身体を挟んでしまえばもう閉じられず。
帯を解かれてしまえば、着物から素肌が出る。
何と妖艶な身体だろう。