OP 長編

□マイシスター
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女、というよりも妹。
いや、妹も性別は女というくくりだが。

おれは王族でも無かったし、目の前で母親が殺されたなんて経験もない。
国のために、なんて考えたこともない。

だけど。おれはどこかアイツと似たようなところを感じるのだ。
それはよくわからないけれど。

守りたい、じゃなくて守らなければならないのだ。
ナミさんやロビンちゃんみたいに守りたいという感情ではなく、絶望しか映っていないあの赤い瞳を見た瞬間、守らなければという使命感を感じたあの日から、ユヅキはおれの妹になった。おれが勝手に決めたことだが。


「おいユヅキ!今日のおやつだ」

「わ!やった!食べる食べる」


「おう食え食え。お前のだけ皆より多くしてあるからな、…内緒だぞ?」

「やった。ありがとうサンジ、内緒なら早く食べちゃおっと」

「おう、早く食っちまえ。
頬っぺた落ちねぇように気ぃつけろよ」

「んはは、何だそれ。…あ、美味い!」


当たり前だ、おれが作ったんだからな、というと弾けたように笑った。






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