ニオブン
□離さないから
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春の午後の授業ほど、キツいものは無い。
俺の席は、左が窓で、右がブン太という、なんとも眠くなる組み合わせで大変じゃ。
ま、本当に眠くなったら寝るんじゃけど。
「なぁ、仁王」
「なんじゃ」
「もし、俺が好きな人できたって言ったらどうする?」
「ブン太が好きな人を殺す。」
「なんだそれ怖っ!」
「なんで急にそんなこと言ったんじゃ?」
「んー、何となくだぜぃ。」
「言っとくが、俺はブン太が何て言っても、離す気は無いナリ」
「俺だって、お前が何て言っても、ぜってーーー離してやんねぇからな!!」
end。