第一章 鬼殺し編
□其の一・雛見沢
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オレは如月マコト…
ついこの前この雛見沢に引っ越してきた。
「マコトくぅ〜ん!おっはよ〜!」
朝からとても爽やかで明るい声が聞こえる。
「よっ、レナ。おはよう。圭一と魅音さんはまだ来てないみたいだね。暇じゃ無かった?」
彼女は[竜宮レナ]オレと同い年で、面倒見がよくて一番にオレに話しかけてくれたヤツだ。
「ううん、暇じゃないよ。いつもの事だし、マコト君も早いから大丈夫かな、かな。」
「まぁ、レナと少しでも多く話がしたいからね。」
「は、はぅっ!!どういう意味だろっ、だろっ?」
レナのこの反応が面白くて、中々癖になる。オレもつくづく嫌な性格してるな…
「やぁやぁ2人とも!今日もお熱い事で…」
シュッ
バキッ
風を切る音と、鈍い音がしたと同時に、後ろで地面と向き合っている人がいた。
「魅音さん…いつくらいました?」
「わ…分からない…だんだん鋭くなってきたね…」
この人は[園崎魅音]オレの一つ年上だ。雛見沢御三家の園崎家の次期頭主らしい…が、このザマだ。
「レナ…いくらなんでもこれはやり過ぎだろ…?」
「は、はぅ…な、なんのことかな、かな。レナは知らないもんっ。」
「よう皆!おはよう!」
「圭ちゃん、5分遅刻だよ?全くいっつもこれだよ。頼むよ〜?」
「おい、魅音!お前だってよく遅刻するだろうが!」
コイツは[前原圭一]レナと同じく、オレと同い年。さらに同性ということで、すぐ違和感なく打ち解けたヤツだ。
「圭ちゃんほどじゃありません〜!!」
「なにを〜!!」
「じゃあ皆揃ったからいこうよ。遅刻しちゃうよ?」
「そうだね、あの2人は放っておいて2人きりでいこうか?」
「は、はぅ…マコト君と2人きり…」
全く…どんな想像をすればあんな顔になるのやら…
からかったコッチまで恥ずかしくなるよ。