Novel
□なんてことのない昼下がり
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なんてことのないある日の昼下がり
グァンス「243…244…245…」
トレーニングルームからグァンスの声が聞こえてくる。
その声に誘われるかのように僕はグァンスの姿を探した。
トレーニングルームのドアをそっと開けると汗を流しているグァンスがいた。
僕に気が付かずにトレーニングを続けるグァンス。
そんな姿が美しくてついつい見惚れてしまう。
グァンス「ソンモ?ソンモー?」
気がつくと僕の目の前で手を振っているグァンス。
手を…振っている…グァンス…!?
ソンモ「うわっ!!」
ビックリして大きな声を出してしまった。
グァンス「どうした?ぼーっとして」
ソンモ「あっえっと…えっと…トレーニング!そう!トレーニングしにきた!!」
焦ってどもってしまう。
そんな僕を笑うグァンス。
その笑顔にまた見惚れてしまう。
グァンス「ソンモ変なの〜」
グァンスの無邪気な笑顔に頬を染める。
ソンモ「なっなんでもないっ」
グァンス「ソンモ顔赤くない?熱でもある?」
そう言って僕のおでこに優しく手をあてるグァンス。
ソンモ「…///」
グァンス「ん〜熱はないね。」
ソンモ「うっうん。ありがとう!」
グァンス「あんまり無理すんなよ?」
ソンモ「うん!大丈夫!」
グァンス「わかった。最近頑張ってるもんな!じゃ!頑張れよ」
そう言ってトレーニングルームを出ていったグァンス
グァンス…グァンスは知らないでしょ?
その言葉だけで僕はいくらでも頑張ることができる。
なんでもできるんだよ。
グァンスがいるだけで強くなれるんだよ。
知らなかったでしょ?
なんてことのないある日の幸せな昼下がり