帝人受け

□天使を連れて帰ってきました
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ソファーに並んで話を聞いた。
帝人はというと、向かいのソファーに行儀良く座ってあたりをきょろきょろと見回している。

ーーかくかくしかじか。

「茫然自失、吃驚仰天。身体が縮むなんて、非現実的だね。まあ、首無しライダーや喧嘩人形みたいな都市伝説が実在してるし、そういうものなのかな」

『そういうものなのか?というか元に戻れるか心配だなぁ』
「原因が分からないし、今は様子見ってことで」

とたとたとセルティの足元に駆け寄り、裾をぎゅっと引っ張った。
そして、舌足らずな口調で話しかける。

「せるちーしゃん」

見上げながら、こてんと首を小さく傾げる。
可愛さに思わず頬が緩んでいる。
呼ばれた当の本人は掌でソファーを叩いて悶えている。

『すごく可愛いだろちっちゃくなくても可愛いがもっと可愛くないか!?
  ああ!連れて帰りたい!』
「確かに認めるけどさ、現に連れて帰ってるからね。
  ねぇ、僕のことは?」
「しんらしゃん!」
「良ければパパ、って呼んでくれてもいいよ!」
『こら新羅!余計なことを帝人に吹き込んむな!』

頭をパシッと叩かれた。


セルティの膝の上でパッドをトントンといじっている。

「もし臨也と静雄が知ったら、どんな顔をするんだろうね」
「いじゃやしゃん、ちずおしゃん?」
「そうだよー」

新羅の言葉に反応し、ぱあっと花咲く笑顔になる。

「うーん、二人にはもったいないな」

気分は既に保護者だ。
パッドを優しく取り上げて、急いで打ち込んだ。

『絶対にダメだ。取って喰われるかもしれないからな』

そして、帝人をぎゅっと抱き締めた。


新羅はすやすやと眠ってしまった帝人の頭を撫でながら、ぽそりと呟いた。

「養子にしたいね」
『………』
「帝人君なら養子をもらってもいいかな、なんて」
『帝人が元に戻るか心配なんだぞ』


一晩経つと普通に戻ったそうで、少し残念がったとか、そうでないとか。
より帝人を甘やかすようになったとか、なってないとか……。


-END-
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