friend -フレンド-


□(白梅 雪子side)
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調度授業が終わったようで、廊下には生徒が散らばって居た。

皆じろじろと私を見ている。
そしてひそひそと……

私は恥ずかしくてたまらなかった。

………でも



「し、職員室って何処……?」



ぼそっと一言

そう、重要な職員室が分からないのだ

だが、肝心な教師が見つからない

何故放課なのに教師が廊下に居ないんだ!なんて心の中で文句を言ってみる。



どんっ―



「ぅひゃぁっ!」

「へっ…?」



――派手に転んでしまった
しかも人の前で。

ぶつかった相手は、転んでないし…

何この仕打ち!
皆見てるし!
恥ずかしすぎて死にそう!



「大丈夫…?」



そう言ってぶつかった人が手を差し伸べる。

うわっ、男の人!?
苦手だし!
これって、手借りた方が良いのかな!?
でも苦手だし!



「だっ、だだだ大丈夫でっ!!…す」

「「………」」



うわぁ、緊張して思わず声がでかく…



「あれ?その制服……、もしかして、もしかしなくてもあんたって他校生?」

「ぇっ…」



ぶつかってたのに
気付かなかったのこの人!



「はい…」

「ぁ、じゃああんたが転校生?」

「はい…」

「何でこんなとこ居んの?」



質問多いなぁ…
苦手って言ってるじゃない!←言ってない



「職員室が…分からなくて」

「マジで!?あんた阿呆か?」



ぁ、阿呆!?
なんなのこの人さっきから!←でも言えない



「まぁいいや、案内するよ!すぐそこだし」

「ぁ、ありがとうございます…」



この人に頼るのは何だかアレだけど
我慢だ我慢…
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