殺つり人形
□疑劇
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「――と言う訳でコイツはゴンって言うんだ。」
めんど・・・・・・長くなるので説明の部分を省略する。
「ゴーンだってば・・・」
犬・・・・ゴンがマクモの言葉を訂正した。
とにかく、簡単に言うととにかくこの犬は元・人間らしい。
『・・・・・・ノアです。よろしくお願いします。』
元・人間とはいえ、犬に自己紹介するとなると妙な気分になった。
複雑な心境にノアが悶々としているとエニメニがふぅと溜息をついて場を引き締める真剣な声で今回の航海についての本台を切り出した。
「それじゃ、始めましょうか。」
マクモがエニメニの言葉を引き継いで言う。
「ジェノス殲滅作戦会議!!」
エニメニが、紙と鉛筆を取りだした。
「まずは、敵の戦力の把握からね!!」
マクモが指でかぞえながら答えた。
「えーーと確か・・・
4天死と12死徒とそれからボスがいるんだったよな」
「12死徒のうち5人はシェルトで一人をダイヤルズで掴まえましたから、残りは6人・・・・・・」
エニメニがマクモとフェイの言った事をメモしていく。
「それから双子を引けば4人・・・だな。」
マクモがフェイの言葉を訂正する形で一言呟いた。
「全部で9人か・・・」
「だいぶ減ったとはいえ、まだ厳しいわね。」
『4人だと最低でも2人を。最高でも3人ですか・・・・
あ、そう言えばキリクさんはどうしたんですか?』
どうしたもこうも、俺は知ってるけど。
「それが・・・シェルトではぐれてしまって・・・」
フェイが親切に教えてくれた。
『キリクさんとアークエンドで合流できれば良いですね・・・・』
少し他人行儀な言い方になってしまうのはしょうがないだろう。
幸いにも誰もノアの言い方には気にしていないようだ。
「それで、あとはそれぞれの能力だけど・・・・
まず、ボスについては「ゴット・エンバー」っていう名前以外全て謎。
4天死は、墓石職人のクオリに仕立屋のアースに火炎とかいう火を操るやつとおそらくもう一人いるんでしょうけどデータがないわね。
12死徒の残り4人のうち私が知っているのはあの猛獣使いみたいな女の子くらいね。
捕らえた場所からいなくなってたから多分逃げたたと思う。」
エニメニがまとめて今分かっている情報を言った。
「あの・・・あと私とマクモさんが12死徒の双子と戦っているときにジェノスだと思う人がいました。」
「え?そうなの?」
どうやら、エニメニは初耳らしい。
「そうなんだよな。
突然現れてさ。すっげぇ強くてオレたちじゃ全然歯が立たなかった。
そう言えば・・・エニメニも見た事あるハズだぜ。」
「・・・?」
エニメニは少し思い出す素振りをするが思い当たらないようだ。
無理もないのかもしれない。
あの時は、エニメニはクオリの事で動揺していたから。