殺つり人形

□襲劇
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深夜零時、バベルの塔にて。

「姉御・・・・・・
そろそろ時間です。」

「うむ。」

「”神のイカヅチ”も準備オッケー!!」

「ごくろう。
ノエル、指揮を。」

『えーー
マジ?チョーだるい。』

クオリは、俺の言葉を華麗に無視する。
いけないんだー上司を無視するなんてー。

『えーじゃあ、
これより、「帝都滅亡」計画を開始する。
詳しくは、クオリさんどーぞ。』

投げやりにすますと、クオリに思いっきり睨まれた。

「・・・・計画を開始する前に一つ。
邪魔なネズミが2匹ほど紛れ込んだ。
見つけた者は駆除しておけ。」

「それって例の天選?」

「いいね!!楽しみが増えた。」

『ブラン、ノワール俺の周りをうろつくな。』

興奮してきた双子が俺の周りを歩きまわる。

『あ、そうだ。
イル、例の薬出来た?』

実は、前に頼んでいた薬がもうすぐ出来ると聞いていた。

「ああ、出来たぞ。
それにしてもこんな薬誰に使うんだ?
こんな・・・・・・・」

イルが薬の効果を言いそうになったので目配せで黙らせる。

きっと、イルはこう続けたかったのだろう。

      ・・・・・・・・・・・・
こんな、人の天選の能力の一部を奪う薬なんて・・・

『ま、良いじゃん。
キミに使うんじゃないんだから。』

イルから二組の薬を受け取る。
ちなみに、どちらも毒々しい緑と赤の飲み薬だ。
小瓶に入った薬には、赤の方に「奪う」緑の方に「取り入れる」と書いてある。
きっと、能力を奪う相手に赤の薬を、自分に緑の薬を飲めばいいのだろう。

『ほらほら、みんな計画開始するよー。
帝都滅亡計画開始!!!』

バベルの塔の上に浮いていた火が四方に散らばって、ある位置で火が空中で停止した。
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