駄文・二次創作

□I Love You
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I love you〜好きの温度〜

好きじゃ。

愛しとうよ。

お前だけじゃ。

俺は、アイツに繰り返しそう言う。
こんなにも自分の想いを伝えているのに。
お前はいつも少し困ったように笑うだけ。
『私も』とすら言ってくれない。
こんなとき、俺は、とても不安になる。
俺は、毎日言っても言い足りないくらいだというのに。
何をしていても、お前の事を考えてしまうくらい、お前に惚れているというのに。
俺の心の中は、お前で一杯なのに。
それなのに。
お前からは、全く何も言ってこない。
…ひょっとしたら、お前は俺の事なんて何とも想ってないのかもしれない。
そんな事すら思ってしまう。
そう思うと、胸が、張り裂けそうで。
お前の身体を引き裂いて、バラバラにして、お前の心を露わにしたい、と。
そんな事まで考えてしまう。
こんな俺は、おかしいのだろうか。
でも、これが本当の俺なのだ。
詐欺師でも何でもない、ただの独占欲の強い男だ。
こんな俺を知ると、あの優しい男は恐怖して、逃げ出してしまうだろうか。
それは、嫌だ。
お前は手放したくない。
正直、驚いた。
自分がここまで他人に執着するタチだったなんて。
アイツに会ってから、俺は変わった。
人を愛するという事を、知った。
今まで本気の恋など、した事が無かったから。
初めての本気の恋だから。
一瞬一瞬の気持ちを大事にしようと思って。
想いを正直に伝えているのに。
それなのに。
お前は、俺の事をそこまで想っていないのだろうか。
声に出す程の想いを、俺に抱いてはいないのだろうか。
ああ。
苦しい。
そんな事を思う度に、俺の心の中にどす黒い負の感情が溜まっていく。
お前にはそんな感情を抱きたくないのに。
このままでは、お前にその感情をぶつけてしまうかもしれない。
そう思うと、苦しくて。
苦しくて、気が狂いそうになる。
どうしてお前はそんなに俺を苦しませる?
俺は、こんなにもお前を愛しているというのに。

ねえ、だから、

お願いだから、

『愛してる』と言ってくれ。
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