駄文・二次創作

□闇医者の矜持
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退廃した雰囲気を持つ地区の中にある、ブン太達立海組組員が住んでいるアパート。
そこから程近くに、その闇病院はあった。
病院とはいっても、テナント付の古ぼけたマンションの地下でこっそりと営んでいるので規模は極めて小さく、もちろん不認可のものだ。
この病院の運営を一人でやっているのが、柳生比呂士という闇医者だ。
まだ若く、せいぜい20代前半といったところだが、腕は確かで、きちんとした大学で医学を学んだのだろう。
また、人工のものではない茶髪をきっちりと七三に分け、ノンフレームの分厚い眼鏡をかけたその姿は、社会の裏側に位置する人間を治す『闇医者』というよりは、国立病院などで勤務する、『医師』の肩書きの方が似合っている。
そんな彼が、一体何故『闇医者』という職についたのかは、一部の限られたものしか知らない。
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