長編(ゾロ寄り)

□そのM
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「軍にいたけど逃げた。
焦ったさ。
この広い海を総動員して探したよ。
そして情報を掴んだ。
麦藁の一味に紛れ混んでる可能性があると。」






正解だったよ。



男は言う。









「おめぇらなんかに渡すか!!」




ルフィが叫んだ。









『ねぇ…お話終った?退屈だよ。
殺し合でもして遊ばない?』




「ユイ…」



ゾロが呟く。




闇が空を覆い。

月が顔をだす。

光の中で不気味に笑う。





「ユイ!!!」




聞こえるように今度は叫ぶ。




『なんだ?
今は気分が良いから一瞬で死ねるぞ』










この少女は。


6年間。


どれだけ苦しんだんだろうか。


会わない間に起こった事も


少女の気持ちも


まるで理解出来ていなかった。


傍にいるだけじゃ駄目。


いつか言われた言葉。


これだけは誓うさ。















ゾロはユイに向かって走り出した。



刀を降り抜いた




「守る!!」




『キャハッ!』





血まみれの剣を月にかざす。



『綺麗…』




そう言って刀を振り下ろす。




ギンッ




金属の交じりあう音。












ルフィが駆け出す。







「ルフィ!!邪魔すんな!!
ここは俺がやる!!」








ゆっくりと立ち止まった






「あぁ分かった」




「恩に着る。」



『弱いなぁ』



「!?」





一降りで身体が飛ばされた。



(なんて力だ!!)




宙返りをして海に浮かぶ藻屑を蹴り上げて戻る。




『弱いよ』







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