長編(ゾロ寄り)

□そのM
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「お手並み拝見しましょうか。」



男はにやりと笑った















腕の筋肉までも音を立てる



一降りが重く



動きも速過ぎる



躊躇いのない心も



強い…



しかし本当の強さではない



分かったんだろう



こいつは



ここに来てそれを理解したが



少し遅かっただけ




振り下ろす度に軋む刀。



あれから長い時間
攻防を続けたが


「くそっ」



『アハハ!!!』



一瞬たりとも気が抜けない



身体が持たない。


いや持たなくていい。


こいつだけは…



「ユイ!!!」



ナミが叫んだ後。


気が付く


金の目から流れる涙


苦しみながら


笑ってる



『アハハ!!』



「ユイ…」



『アハハ!』



「ユイ」



ゾロは刀をしまった



「なにやってんだ!!ゾロ!!」


ウソップが叫んだ。



『アハハ…』



一瞬でゾロの前まで寄り


降り降ろされる剣






限りなく低い確率だが



こいつの想いに賭けてみる



駄目なら死ぬだけだ。



ユイのためなら



惜しくない








「ゾロ!!」




血の飛沫があがった













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