長編(ゾロ寄り)

□そのE
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気ままな風に
青い波


気ままな船長に
青い鼻











街を離れて一週間


ユイはあれからいつもの黒服・でか帽子に戻った。


やはり慣れてないから
四六時中は疲れる。


戻った瞬間にサンジが
何か叫びながら泣いていたが…まぁ…ほって置く。








そんな事より…











((どうしようか…))


と船で悩む二人のクルー。

ドタバタしていて忘れていた。
ポケットに突っ込んだ
このリング。










渡すか、渡すまいか…



















キッチンの椅子に一人腰掛け
ユイはプレゼントの包みを指で弾いた。


(リングって訳すと指輪だし)


変に誤解されそうだ。
と膨らんだ帽子を両手で押し潰す。

テーブルに上半身を預ける


『はぁ…』













「あら、ユイ。
何か悩み事かしら?」

振り返るとコーヒーを
入れに来たロビンがいた。








(ここはお姉さんの
アドバイスを貰おうか…)












『ロビンさん。あのさ。
こーゆぅのの渡し方
教えて欲しいんだけど…』


ロビンにリングを手渡す。


「綺麗な指輪ね。で、誰に?」



『・・・・・・ゾロ。』



「ふふっ。よっぽど好きなのね。剣士さんの事。」



『ちっ違うよ!!』




否定して胸がチクりとする





(あれ?何だろう…変な感情。)



「冗談よ。そうね…
お昼過ぎなら剣士さん…
一人で寝ているかトレーニングしてるからその時にあげたら?喜ぶわよ。きっと」


ニッコリ笑うロビンさん。


『あんまりこんなの
興味なさそうな…
つか無いような…』



「いいえ。
貴女があげるからこそよ」



『え?それ…どういう…』


「それじゃ頑張ってね。
教えれるのはここまで」



そう言ってコーヒー片手にキッチンを後にした。












「くすっ。鈍感さんね」

そんなロビンの呟きは
ユイには聞こえなかった。
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