長編(ゾロ寄り)

□そのF
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指輪を交換して数週間。




あれからお互い近い距離で
過ごす事にしている。
今日もゾロのトレーニングが終わるのを待って一緒に昼寝をしようと寝転んだ。










「あったけぇな…」


『それは私がか?』


「太陽だ」


『可愛くねー』

ゾロが隣のユイを
腕枕している。
余った手で長い黒髪を
指ですきながら。
目をつむって話をする。
















ユイは自分の呼び方を
[私]に変えた。


女らしくしようと
思いついたのがこれだった。



馬鹿なゾロは気付かないが…




ゾロの首に下がる銀の指輪。
ユイの首にも銀の指輪。

どうせならお揃いに
しようと変えた。



マヌケなゾロは気が付かないが…






(鈍感…刀馬鹿…)











ユイは自分のおでこを
ゾロの胸に押し当てる。


振動で伝わってくる
ゾロの鼓動。
生きてるって伝わってくる。
規則的で。
安心できる音。



この音で

その存在で

全てを許してしまう自分も
馬鹿だ。





上を向くと触れるだけの
不器用なキスを一つ。
ゾロがするとユイは
微笑んで目を閉じた。



ユイは真っ暗な闇の中。
愛しい人の体温と
太陽の暖かさを感じた。


















「あのマリモー!!
羨まし過ぎるぅぅぅ!!!」


ゾロを蹴り飛ばしに
駆け出そうとする



「止めなさい。サンジくん。
邪魔しちゃ駄目よ」


「だってナミさぁーん。
あのクソ野郎。四六時中ユイちゃんに付いてるから近づけないんだよぉ。寂しすぎるー」


「オレもユイと遊びたいぞ。ゾロばっかずるいぞ」


サンジに加勢するチョッパー。


「仕方ないわよ。
一緒に居させてあげなさい」

そうナミが慰める
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