長編(ゾロ寄り)
□そのC
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船を港につけて錨をおろした。
「おいウソップ!!早く行くぞ」
「待てよルフィ。船番決めてねーぞ」
「船番は私がやるわ。読みたい本があるの」
「そぉーか。たのむな。ロビン。」
「サンジくんとチョッパーはあたしと行くわよ」
「はぁーいナミさーん。」
「え…でもオレユイと…」
「行くのよ!!!」
「ひぃぃぃっ!!!」
もの凄い形相で睨んできたナミにチョッパーは悲鳴を上げた。
「ん?そういえばユイは?」
ルフィが尋ねるとナミが船に叫ぶ。
「早く出てらっしゃい!!ユイ!!」
『ナ…ナミ〜。でも…』
船の中から弱々しい声が帰ってくる。
「いいから!!!」
全員が不思議そうにしていると
ふわりと少女が降りてきた。
・・・・・・。
長い黒髪に軽くウェーブをかけ。花の髪止め。白いワンピースから流れる細い足。髪止めに合わせた小さい花が付いたサンダル。背中に剣。
「こら−!!剣は持ってくるなって言ったでしょ!!」
『でもナミ!!落ち着かないよ!』
「置いてきなさい。腰に隠しているナイフと糸も。
大丈夫よ。強い用心棒がいるから」
『え…でも…』
「はやく!!」
『はいー』
言われるまま船に戻るユイ。