Fly

□episode.3
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「あの……、さっきはごめんね」















授業中、いきなり話し掛けてきたのは、隣にいる○○だった















「はぁ?何が?」



「さっき挨拶してくれたのに、素っ気ない態度取っちゃったから…」



「あぁ、全然いいぜ。んな事、気にしてねぇし!!」















嘘、気にしてた…―





けど、○○の笑顔を見たらそんな事忘れてしまった














「本当?良かった……!」












ほっと安心している顔を見るだけで、胸が高鳴る…





まだ会って、一時間も経ってないんだぜ?









それなのに俺は…―















「私ね……、実は男性恐怖症なの。小さい頃は、そうじゃなかったんだよ?けどいつの日からか、お父さんと幼馴染み以外の男性と話す所か、目を合わせるのも怖いの」



「…そう、なのか……」



「何故そうなったかは、覚えてないんだけどね。…だからさっきいきなり話し掛けられたから、ビックリしちゃって……」











本当にごめんね、と続ける彼女を見ると、凄く落ち込んだ様子だった




この体質が嫌なのだろう…―











「けどよ、今俺と話してるじゃん。それに目だって合わせられたし」



「うん……、私も凄く驚いてるの。…けど何故か向日とは話せるみたい。全然”怖い”って思わないんだもん」















そう言う彼女は、とても嬉しそうな顔をしていた













「じゃあ俺が○○の男友達一号だな!」



「友達に…、なってくれるの?」



「おう!!当たり前だろ?」



「―――!…有難う!!」














その時の笑顔は、一番素敵な笑顔だった…―







やっぱり今日俺、最高にツイてるっ!






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