君が好き!

□わざとらしい演出
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「にし。なにしてんの。」
西にいきなり路地裏に連れてかれた。
そして首を掴まれて、やんわり壁に押さえつけられた。
いつもは虐められた腹いせなのか、不良狩りしたりしてるのに
今日は、なんでわたしを?
訳がわからない。
「… …強姦、ごっこ。」
にやりとわらう西は確かにかっこいい。
この人顔と頭だけはいいもん。性格はかなり残念な部類にはいるけど。
「地獄におちればいい。」
西は嗤った。
「いいンじゃね?おまえ、オレのこと好きだし。」
「だからってやっていいことと、悪い事がある。」
「じゃあなンでオレは悪いコトしちゃダメなワケ?」
「…」
西の端正な顔が急に近付いた。
唇に、息が掛かる位近い。
「にし、」
「おまえだってしてンだろ。」


『悪いコト』


目の前で、端正な顔が楽しそうに歪む。
唇が合わさった。
ぴったりとくっついたわたしたちの唇は、わたしに息をする暇など与えない。
一瞬間があいたかと思えば、ぬめりとした舌が入ってきた。
必死に舌を押し返そうとするも、逆に絡めとられて自分から求めてるみたいに感じる。
どちらのものかわからない唾液が互いの口内を行き来して、約一分後。漸く唇が離された。
息するのが、辛い。
唾液が顎を伝って静かに落ちた。
「エッロ… …」
西のが余程そんな顔をしてる。
加虐的な表情、というのか?
わたしはそんなにボキャブラリーが豊富な脳をしてない為、適切な言葉が見つからない。
そんなわたしが今の西について言える事は、憎たらしいくらいに口を歪ませているって事くらい。
「へんた、い… …」
西はまた、ハッと嗤った。


「そりゃお互いさまだろ?
オレのストーカーさん?」


そして、西は空いた片手で白いパーカーのフードをとった。



眠るお月様の下で
(背徳的な、卑猥な、行為に手を出した。)



_____________

企画提出。「君の背中」さま。
すてきな企画に参加させていただけて、ほんとに嬉しいです。
アナザーガンツ思い出しながら書きました。
西くんに告ったら指銃でギョーンがついてくるとか嬉しすぎる。
最初からなんでおまえ知ってんの!?てきなオーラを夢主に持たせたかったが失敗。

英あげはさま、ほんとうにありがとうございました。


110509

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