Melancholy of Managers
□8話
1ページ/5ページ
菜摘の場合
手「よし、5分間休憩!」
桃「よっしゃあああ!」
菊「疲れたにゃー!」
「皆さん、お疲れ様!ドリンクどうぞ!」
菊「サンキュー!」
不「やっぱり菜摘ちゃんの作るドリンクは美味しいね。」
「マニュアル通りに作っているだけですけど、そう言われると嬉しいです!」
不「クス、ホント可愛いね。」
「えっ?からかわないください///」
時々不二先輩にはドキドキさせられるから心臓に悪いよ!
あっ、そういえばまだ越前くんがドリンク取りに来てないなぁ。渡しに行くか。
いたいた!
「越前くん、お疲れ様!ドリンクどうぞ!」
越「あざっす…」
受け取ってくれたけど、相変わらず愛想悪いなぁ。気まずいんですけど…
越「なかなか美味いっすよ。」
「ありがとう。」
越「そういえば初めて話しましたよね。名前何でしたっけ?」
「能登菜摘よ。覚えておいてね。」
越「了解っす。」
菊「おチビ〜!」
ドスッ
越「菊丸先輩、いきなり何ですか?」
菊「楽しそうだね。俺も仲間に入れてよ〜!」
越「いや、普通に話してただけですから。」
なんか菊丸先輩と越前くんって立場が逆に見える。
手「休憩終了!」
菊「えー、休憩短いにゃ!」
越「菊丸先輩、行きますよ。」
菊「待って、おチビ〜!」
本当にどっちが先輩でどっちが後輩かわかんないよ。
そして部活が終わった。
不「菜摘ちゃん、僕と一緒に帰らないか?」
「私なんかと一緒で良いんですか!?」
不「もちろんだよ。菜摘ちゃんは嫌なのかい?」
「そんな訳ないじゃないですか!」
不「クス、決まりだね。」
不二先輩の聞き方はいつもずるいよ。
こうして私は不二先輩と帰ることになった。
不「最近どうだい?」
「どうって…特に変わったことはないですよ。」
不「1年生の前で先輩らしさを発揮してる?」
「いいえ、私は年下とは上手く話せないんです。」
不「だと思ったよ。でも今日越前と話してたよね。」
「少しだけですよ。正直越前くんとの接し方がよく分かりませんし。」
不「まぁ、確かにとっつきにくいタイプだよね。でも悪い子ではないと思うから、時が経てば仲良くなれるんじゃない?」
「そうですよね。」
不(尤も僕よりは仲良くしてほしくないけどね。菜摘ちゃんは可愛いから、越前も狙っちゃうかもしれないし。)
私と話している最中に不二先輩がこんなことを考えていたなんて、私は知る由もなかった。