小説1
□君とぼく
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頭の中でぐるぐる回るよくわからない思考を抱えて、また溜め息を吐く。
「もーいーや…ここで寝ちまえ」
身をソファーに投げ出して足を伸ばした。
目を瞑って、ルードを想った。
誰にも知られたくない気持ち。
救いようのない自分。
拒絶が痛いなんての知ってるから、このまま忘れてしまうまで放っておくのが一番いい。
「・・・・・・」
そんな、悲しみの色を差したまま、レノは眠りについた。
そして夢を見る。
ルードの夢を。
光り輝くハゲ頭で爽やかに笑うルード。
「レノ」
白い歯をキランと輝かせて笑う。
キラキラキラ
「ぅ、う〜ん…ι」
まるで少女漫画ばりに光を振り撒くルード。
…うなされるレノ。
「レノ」
「うぅ〜ルード、その顔でフリルシャツはキツいぞ…と」
「レノ」
「むにゃむにゃ…」
「・・・・・」
「ルード〜…」
「レノっ!!」
「Σぅ、あぁっ!?」
突然揺さぶられて開いた目線の先には、見慣れた相棒の顔があった。