=金色のコルダシリーズ夢=
□=雨シリーズ= simizu keiti
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「あ、本当だ・・・」
「先輩、走りますか?」
「え、ううん、私、傘持ってるよ?結構大きいから二人でも大丈夫!」
「相合傘・・・・」
ポツリとそう呟くと、志水くんは少し首をかしげて、私の顔を見つめた。
「・・・濡れちゃうよ?」
恋人同士でも相変わらず思考が読めない志水くんは置いておいて。
鞄から水色の傘を取り出し、広げた。
「ね?大きいでしょ?」
「え、はい、そうですね・・・」
「ほら、入って!濡れちゃうってば」
と袖を軽く引くと、相変わらずの無表情のまま隣に入った。
「先輩。」
「何ー?」
「・・・傘、僕が持っていいですか?」
「・・・あ!ごめん、志水くん、最近身長伸びたもんね、私が持ったら首が痛くなるよね」
そういうと少し考える素振りをしてからなるほど、とでもいうようにうなずき、私から傘を受け取った。
「・・??首が痛かったんじゃないの?」
「・・・いえ、僕の方にばかり傾けて肩、濡れてるみたいだったので・・・」