黒バス


□僕の知らない君
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「黄瀬くん……、僕は男です」
「んなこと知ってるっスよ、けど、もう止まらないっス……」

青峰達はとっくに帰って、誰もいない、二人きりの部室。
部員が多くていつもは混雑しているのに、二人きりだとこんなにも広いんだと黒子は辺りを見回した。

目の前には真剣な表情の黄瀬。
話があるから残って、と言われ、従順に待っていたら着替えを済ませた黄瀬にいきなりキスをされた。

「黒子っち、好きっス」
「ん、ちょ、黄瀬くん……!」

彼の愛撫が激しさを増してくる。
黒子を壁に押し付け、頭を拘束して口付けを深いものに変えた。

舌を擦り合わせられて唾液が混ざる音が部室に響く。

恥ずかしさで耳を真っ赤に染める黒子を見て、黄瀬はふっと微笑んで黒子の髪を梳いた。

「はあ、黄瀬くん……」
「黒子っちはほんとに鈍感っスね。俺、ずっと見てたんスよ?」
「わからないですよ、そんなの……」
「もうわかっちゃったっスけどね、」
「んん……!」

至近距離から見つめられているせいで、黒子のシャツの裾を捲る黄瀬の手に気付かなかった。

素早く中に差し入れられた手が胸の辺りをまさぐり、やがて突起に触れるとそこをしつこく弄り出す。
初めての刺激に涙がにじんだ。

知らなかった。黒子への黄瀬の思いも、こんな感覚も。

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